通勤時間は、働く人にとって成長のチャンスといわれることがある。看護師として今日から通勤時間に実施できることは、次の3つである。まず、職場に到着するまでの間に1日の看護プランを検討できる。患者のカルテは参照できないものの、昨日までの看護内容をベースにその日の看護プランをたてておくことで、職場に到着後スムーズに業務を開始できる。通勤中に見かけた人や街の風景をヒントに、患者との会話内容を考える看護師もいるようだ。次に、スマホやタブレットを使って最新看護事情の情報収集もできる。動画やサイト閲覧などで一息つくのもストレスを溜めないためには大切だが、通勤時間だからこそ情報収集に専念できると考える看護師も実在する。看護に関する専門書や雑誌の中には電子書籍に対応するものもあるので、スキルアップに活用したいものだ。
そして、帰宅時間中に業務を振り返ることもできる。医師や先輩等に指導を受けた事項は、次回の勤務に必ず反映させる必要がある。医療現場ではミスが許されないからである。先輩等に質問する内容を考えておくことも、看護師の成長にとっては大切なプロセスだ。通勤仲間がいる場合でも上記3つを実践できるし、時には仲間と申し合わせてひとりの時間を作るのもよいだろう。1日の通勤時間が10分だとしても1か月に直せば200分とまとまった時間になる。看護技術向上はもちろん、プライベートの充実や休息時間を確保するためにも通勤時間の有効活用を考えたいものだ。